研究課題
2009年1月に、マグマ性二酸化炭素の蓄積によりガス噴出災害の再発が懸念されていたニオス湖およびマヌーン湖(カメルーン)の地球化学的調査を実施した。湖水のCO2濃度の深度分析を明らかにするために、両湖において深度別採水を行った。過去の調査結果を加えて、ガス抜きによって溶存CO2がどの程度除去されたかを検討した。その結果、マヌーン湖ではCO_2のガス抜き事業が順調に進行している。2009年1月にはガス抜き開始以前の溶存CO2量の約88%が除去されたことが分かった。つまり、ガス抜きほぼ終了に近づきつつある。一方、ニオス湖では未だに最大溶存CO_2量の約30%しか除去されておらず、今なお多量の溶存CO_2が残存していることが判明した。特に2007年12月と2009年1月の間のガス抜きの進捗がはかばかしくない。ニオス湖では安全化に向けて、さらなるガス抜きが必要である。これらの結果は学術雑誌に論文として公表した。また、ニオス湖の北岸を構成する天然ダムの形成年代について研究を進めてきた。これに関する研究成果を学術雑誌に論文として投稿し、印刷されている。
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