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2008 年度 実績報告書

大気粉塵中微量元素の選択的分析のための温度制御型レーザー加熱・イオン化源の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19510023
研究機関独立行政法人日本原子力研究開発機構

研究代表者

江坂 文孝  独立行政法人日本原子力研究開発機構, 原子力基礎工学研究部門, 研究副主幹 (40354865)

キーワードレーザー / イオン化源 / 元素分析
研究概要

本研究では、大気粉塵等の高精度分析に必須の元素の選択的イオン化技術として「温度制御型レーザー加熱・イオン化源」の新規開発を行った。その手法は、金属板上の試料を赤外レーザー光で加熱して着目元素のみを選択的に蒸発させ、その蒸気に紫外レーザー光を照射してイオン化を行うものである。本年度(最終年度)は、
昨年度セットアップした「温度制御型レーザー加熱・イオン化源」を用いてイオン化試験を行い、その有効性を評価した。試験に用いた試料は、金属溶液、金属粒子、酸化物粒子、土壌及び大気粉塵である。まず、種々の金属溶液試料をタンタル板上に塗布して行ったイオン化試験では、それぞれのイオンを検出することに成功するとともに各元素が検出されるタイミングがレーザー出力に依存していることを確認した。また、混合溶液を用いて行った試験では、各元素を蒸発温度の違いによって相互分離して検出できることが示された。次に、固体状試料についても同様にイオン化か可能であるかを検証するために、金属及び金属酸化物粒子を用いて試験を行った。その結果、試料が粒子状であっても同様にイオン化か可能であること及び得られる質量スペクトルのレーザー出力依存性を確認することができた。最終的に土壌及び大気粉塵への適用を行い、同様にレーザー出力に依存した質量スペクトルが得られることを確認し、これらの結果を分析化学に関する国際会議(Pittcon 2009)で発表した。本研究により、大気粉塵中の微量元素の選択的分析を可能とする方法の確立への見通しを得ることができた。今後、検出感度の向上や定量性に関して検討を重ねることにより、新たな元素分析方法として確立できるものと考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Laser induced vaporization and ionization for subsequent inorganic mass spectrometry2009

    • 著者名/発表者名
      江坂文孝
    • 学会等名
      Pittsburg Conference 2009 (Pittcon 2009)
    • 発表場所
      米国シカゴ
    • 年月日
      2009-03-12

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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