研究課題
基盤研究(C)
ドイツ・ロマン主義美術に特有の図像とされる「友愛図」は、西洋美術に見られる「明・暗」「聖・俗」「静・動」「善・悪」等の図像伝統に依拠しつつも、二者間の弁証法的な統合を強調するものである。それは「分かれ道のヘラクレス」「アモルとプシュケ」といった過去の図像伝統から発し、そこに「和解」という新たな意味を付け加えた。対概念として表現される友愛図像は、分析的時代であった十八世紀を超克し、再び宗教改革以前に存在したと信じられた全体性を希求する時代精神を象徴しているのである。
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モノ学価値感覚研究 3号
ページ: 89~96
大学美術教育学会誌 42号
ページ: 79~86
東京学芸大学紀要芸術・スポーツ科学系 60号
ページ: 105~116