研究概要 |
・平成20年の秋に短期間であったが、プランタン=モレトゥス博物館にて調査をおこなった(世界遺産への指定もあり、活気にあふれていた)。プランタンの日記は、一応、撮影を終えたので、解読の段階に突入している。グルネー嬢の書き込みのある、モンテーニュ『エセー』1595年版については、ほぼ調査を終えた段階にある。 ・プランタン『書簡集』(刊本)は、フランス語、ラテン語のみならずオランダ語のものも混ざっており、難解な代物であって、その解読は必ずしも順調とはいかないのが、われながら情けないが、それでも少しずつ作業は進んでいる。プランタンの長女の手記という形をとった小説、 Jean BERTHEROY:Le Journal de Marguerite Plantin(Paris,1926)を入手して、読了。『書簡集』なども活用して、非常に興味深く描かれていることを発見。機会があれば、翻訳紹介したいと思うようになった。 ・16世紀研究の一環として、ラブレーとモンテーニュの翻訳に心血を注いでおり、平成20年3月には『エセー3』を刊行することができた(白水社)。ただし、ラブレー『第四の書』(筑摩書房)は、次年度の刊行にずれこんでいる(平成21年夏刊行予定)。 ・編集責任者をつとめる《フランス・ルネサンス文学集》全3巻(白水社より刊行予定)は、十数名の担当者を激励しつつ、一翻訳作業を進めつつある。
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