研究課題
平成20年度は、「歴史とトランスナショナリティ」「歴史と映像」というテーマを中心に、国内外の研究者との相互交流を行った。具体的には、平成20年9月にカナダのアルバータ大学で開催された歴史家の国際研究集会であるThe Oxford History of Historical Writing、ならびに平成21年1月に、「グローバリゼーションと歴史」というテーマで開催されたアメリカ歴史学会などに参加し、研究課題として設定されているテーマについての意見の交換を行った。また歴史と映像の問題の第一人者であり、『リシンキングヒストリー』の編集者としても活躍しているロバート・ローゼンストーンを日本に招聘し、国内の歴史理論研究者を交えたセミナーを行った。以上のような研究者との交流とともに、前年度につづいて歴史理論についての基本的な文献の収集につとめ、それらをもとにグローバル化時代における歴史理論のあり方について、とりわけ歴史と映像の問題を整理した研究成果欄に記されている論文を執筆・発表した。また平成19年度に海外で発表した論文を研究成果欄に記されているようなかたちで英文として刊行した。また2010年にアムステルダムで開催される予定の第21回国際歴史学会に発言者として応募したが、2009年3月に「歴史にグローバルなアプローチは存在するのか」というラウンドテーブルの議長予定者より、パネリストの候補者とするという連絡を受けた。くわえて『史学雑誌』の「2008年の回顧と展望:理論」を執筆し(本年5月刊行予定)、歴史学の現在的な問題を明らかにすることにつとめた。
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『東洋大学人間科学総合研究所紀要』第11号 第11号
ページ: 32-50
R. V. Miyares & C. R. C Gonzalez eds. C/lture and Power : The Plots of History in Performance (Cambridge Scholar Press)
ページ: 103-10