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2007 年度 実績報告書

<結果志向><過程志向>を再考する-言語・認知・文化的構築物の相同性を求めて

研究課題

研究課題/領域番号 19529004
研究種目

特別研究促進費

研究機関杏林大学

研究代表者

八木橋 宏勇  杏林大学, 外国語学部, 助教 (40453526)

研究分担者 多々良 直弘  桜美林大学, リベラルアーツ学群, 講師 (80383529)
キーワード結果志向 / 過程志向 / 言語 / 認知 / 文化的構築物 / 相同性 / 主観的把握 / アスペクト
研究概要

本研究は、これまで指摘されてきている英語の「結果志向」と日本語の「過程志向」という傾向性を、言語構造の様々なレベルで再考察し、英語と日本語の言語構造の背後にある思考体系を明らかにすることを目的としている。平成19年度は、「結果志向」と「過程志向」という思考パターンを認知の傾向性という観点から捉え直し、主に動詞の意味構造で論じられることが多かった英語と日本語の 「結果志向」「過程志向」をより包括的に検証するため以下の研究を遂行した。
1.形態素における英語の「結果志向」と日本語の「過程志向」
2.語における英語の「結果志向」と日本語の「過程志向」
3.句における英語の「結果志向」と日本語の「過程志向」
4.文における英語の「結果志向」と日本語の「過程志向」
5.談話における英語の「結果志向」と日本語の「過程志向」
言語と思考の関係について、従来の言語相対論では、「ある思考が存在するのはこのような言語表現が存在するからである」「ある言語表現が存在するのはこのような思考が存在するからである」という両者を行ったり来たりする循環論法に陥ることが多く、その全体像を的確に捉えることは難しかった。ところが、認知言語学の興隆により、言語は<人間>の認知的な営みの産物であるということが明らかとなり、無数に存在する言語以外の文化的構築物(例えば「絵画」「庭園」「家屋」「法制度」 「スポーツ」など)と言語および思考の相同性を丹念に検証することでより実証性の高い研究を推進することが可能となったのである。本研究で設定した各言語レベルでも、英語は「結果志向」であり日本語は「過程志向」であるということが実証され、言語内の各レベルが相同関係にあることが確認された。これにより、これまで断片的にしか論じられてこなかった志向性の顕在に関する議論に対し、志向性は各言語レベルを横断して一貫して観察されるという新たな論点を提供した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 2007 その他

すべて 学会発表 (4件) 備考 (1件)

  • [学会発表] イディオムのアスペクト分析-認知とコンテクストの志向性-2008

    • 著者名/発表者名
      八木橋 宏勇
    • 学会等名
      社会言語科学会第21回研究大会
    • 発表場所
      東京女子大学
    • 年月日
      2008-03-22
  • [学会発表] 言語と文化の志向性-認知が織りなす英語の<結果志向>と日本語の<過程志向>2008

    • 著者名/発表者名
      八木橋 宏勇
    • 学会等名
      杏林大学外国語学部第29回Academia
    • 発表場所
      杏林大学八王子キャンパス
    • 年月日
      2008-02-01
  • [学会発表] 英語と日本語の<結果志向><過程志向>を再考する2007

    • 著者名/発表者名
      八木橋 宏勇・多々良 直弘, ほか
    • 学会等名
      第25回日本英語学会(ワークショップ)
    • 発表場所
      名古屋大学東山キャンパス
    • 年月日
      2007-11-10
  • [学会発表] 〈結果志向〉と〈過程志向〉一言語構造に見る相同性2007

    • 著者名/発表者名
      八木橋 宏勇・多々良 直弘・谷 みゆき
    • 学会等名
      「言語と人間」研究会5月例会
    • 発表場所
      立教大学池袋キャンパス
    • 年月日
      2007-05-12
  • [備考]

    • URL

      http://1cc.main.jp/

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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