○高齢者に対するインタビュー調査の実施:男10人、女12人、計22人に対し、3時間程度の、半構造化された質問紙を用いてインタビューを行った。おもなインタビュー項目は、フェースシート的項目、同居家族、別居の子ども・親・きょうだいの状況、健康状態、子世代に対する育児支援、育児支援に対する意識、親世代に対する支援、きょうだい間の分担、老後の扶養や介護に対する意識、財などの管理についての意識、遺産の分配やリバースモゲッジについての意識などである。 ○調査対象者のプロフィールや、調査結果について、予備的整理を行った。 ○分析枠組みの構築:文献レビューにより分析枠組みを構築した。大和は世代関係を分析する大きな理論的枠組みと、遺産と介護の交換についての研究のレビューを行った。岩渕は個人化と、高齢者の自立/依存意識についての研究のレビューを行った。また両者は世代関係に関連する論文を執筆・発表した。これらによって分析枠組みの構築を行った。 ○調査結果の中間報告:研究会を開き、調査方法の適宜見直し、調査結果の中間報告、文献レビューの結果、分析枠組みの構築などについて検討した。 ○学会報告: International Sociological AssociationのResearch Committee of Family Studyで報告した。他の研究者と意見交換を行い、世代間関係とその隣接領域(家族・ジェンダー・ケア労働・ライフコース・高齢者・福祉など)について、最新の研究動向の情報収集ができた。また海外で行われている類似の調査のデータベースなどについての情報も得た。
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