1930年代から1950年代にかけて、群馬県玉村小学校・芝根小学校・島小学校の教師たちが取り組んだ授業研究は、子どもの学力向上とともに教職の専門性の確立も進めた事実を示した。斎藤喜博を中心とした教師集団が行った授業研究は、今日の現職教育の指針となる。主な点は、次の3点である。(1) 教育政策の転換や社会変動に流されず、自らの実践に根ざす教師の自律的な指導力形成の道を開いた。(2) 教材の追求によって子どもの可能性を伸ばす、授業の思想と方法を生んだ。(2) 教師が研究集団を組織する方法が、子どもの学習を高める方法の創造を促した。
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