研究課題
本年度は海外調査の準備期間として、続く3か年における研究計画、調査研究の課題の共有をおこなった。そのなかで、研究の枠組みからそれぞれの特徴あるデータを収集できる領域を選択し、各年度における対象国の中での研究調査対象をより具体的に設定、分担し合い、総合していくことが確認された。また、中核的な研究課題である民族的多様性が国際化に果たす役割を各自の領城と研究視点から明らかにしていくことが共有された。今年度はシティズンシップ論と本研究課題との関わり、比較教育学及び、比較研究の理論からの本研究の位置づけ等について協議を行った。特に、移民の定住化プロセスもしくは社会とコミュニティ・居住状況に応じてその進度や程度によって段階を設定し、「移民/ホストゲスト→定住/エンクレイブ→多元的・民族コミュニティ/分住化(学校の形成)→新理念形成/身体・内面化(新たなsalience生起)」の進行に応じて分類した、教育やシティズンシップ論の展開を、各国の状況に応じて明らかにできるような課題として各分担者が検討することとした。また、比較教育学研究理論からは、いわゆる社会倫理と移民(学校・教育)倫理の不整合やズレ、集合的/個人的アイデンティティや個人のメンバーシップ的属性の「組み替え/順位再配置」に国家やメタ的社会ではない、民族をべースとした学校教育がどのように機能するかについてを今後検討しいくこととした。この他フィリピン、フィジー、マレーシアの教育統計や政策文書を国内で収集した他、華僑・華人、及びインド系の学校教育についてもインターネットや研究文献の収集を行った。
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Japan", Comparative Education at Universities World Wide Second Edition, Sofia:Bureau for Educational Services
ページ: 229-236