• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

多民族社会における教育の国際化の進展に関する国際比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 19530756
研究機関九州大学

研究代表者

竹熊 尚夫  九州大学, 人間環境学研究院, 准教授 (10264003)

研究分担者 竹熊 真波  福岡国際大学, 国際コミュニケーション学部, 准教授 (50253373)
長濱 博文  九州女子大学, 人間科学部・人間発達学科, 専任講師 (00432831)
キーワードフィジー / 中華学校 / インド人学校 / 多民族社会 / フィリピン / 教育の国際化 / 移民の教育
研究概要

本年度は二班に分かれて現地調査を行った。まず、前年度の継続と補足調査のために、長濱がフィリピン調査を平成22年3月6日より16日まで実施した。これはマニラで実施したが、教師教育研修の実態調査とムスリム生徒に対する価値教育の実践調査を行った。一方で、8月13日~18日にかけてフィジー調査を実施した。ここではJICAの協力も得て、フィジー系学校調査を行った他、インド系学校調査、南太平洋大学のフィジー系、インド系教育研究者との協議、中華系の政府補助学校の訪問調査などを実施した。これらの調査成果は、一部で学会報告しているが、今後研究論文等でも発表予定である。
フィジーは極めて、マレーシアの民族対立状況に近似していることが判明した。これは移民であるインド系と先住民であるフィジー人の教育政策として人材養成の競合や英語の共通語と共にフィジー後の必須化という政治的、政策的動向からも明らかとなっている。ここに多民族社会での教育面における政治的コンフリクトと統合の問題の一つの事例が抽出できると考えられる。
加えて、歴史的に古い中華学校もあるが、近年農業移民としている中国大陸からの移民の増大による中華学校の拡大と抑制やムスリム系インド人移民の問題など、世界の各地で先鋭化している教育場面での民族問題を同時並行的に解決せざるを得ない状況がグローバリゼーショシや教育の国際的ネットワーク化(中華学校での大陸からの教師の派遣など)として今後更なる研究の必要性がある。
また、南太平洋文化・価値というフィジーの多民族社会の統合的中核、南太平洋での学術文化の中心という位置から教員養成等において南太平洋伝統文化と価値の強調と普及という役割は、フィジーのみならず、他の島嶼国にも影響を与えていることも明らかとなった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文]2010

    • 著者名/発表者名
      竹熊尚夫
    • 雑誌名

      「多民族社会における教育の国際化への展望」『21世紀の教育改革と教育交流』(東信堂)

      ページ: 234-248

  • [雑誌論文]2010

    • 著者名/発表者名
      長濱博文
    • 雑誌名

      「フィリピンにおける価値の明確化理論の可能性」『21世紀の教育改革と教育交流』(東信堂)

      ページ: 150-165

  • [学会発表] 価値の概念形成を促すカリキュラム・ディベロップメント ―フィリピンにおける価値の明確化理論による平和構築―2009

    • 著者名/発表者名
      長濱博文
    • 学会等名
      第20回日本カリキュラム学会
    • 発表場所
      神田外語大学
    • 年月日
      2009-07-14
  • [学会発表] フィリピンにおける民族共生と教育 ―中華学校のカリキュラムを中心に―2009

    • 著者名/発表者名
      竹熊尚夫・竹熊真波・長濱博文
    • 学会等名
      第45回日本比較教育学会
    • 発表場所
      東京学芸大学
    • 年月日
      2009-06-28

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi