本研究は多民族社会において、各民族がそれぞれ特有の状況下で文化的・社会的特性を発揮し、教育面において、いかに国際的な特色を有しているか、また、民族独自の国際的な教育連携を築くことで、国・地域が総合的に、どのように多様な教育の国際化を遂げているかについて、現地調査を基に明らかにすることを目的としている。 具体的な調査対象国(地域)としては、マレーシア、シンガポール、フィリピン、フィジー、オーストラリアを計画している。研究の対象は、先住民族を始めとする多様な民族であり、民族教育であるが、特に移民としてのルーツを持つ少数民族である中華系そしてインド系に焦点を当て、民族の国際的連携や教育ルートなどの動態を明らかにする。これらの調査研究を踏まえて、比較対象として日本の状況も踏まえながら、それぞれの国における民族に関わる教育の国際化状況を総合的に明らかにする。
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