研究概要 |
研究成果の概要は以下のとおり projective modules, injective modulesはそれぞれ、直和,直積で閉じているR-加群であるが、それらを一般化したlifting modules, extending modulesは有限直和でさえ、必ずしも閉じてはいないR-加群である。almost projective, almost injectiveはlifting modules, extending modulesが有限直和で閉じるための付加条件として定義され、さまざまな観点から研究されてきた概念である。しかし、未だにその全体像が明らかになったとはいえない。さらに、同様の観点から、研究分担者の大城紀代市名誉教授によって定義されたgeneralized projective, generalized injectiveは、almost projective, almost injectiveより少し強い条件で,複雑な故に扱いにくさかがあるものの、lifting modules, extending modulesとの相性のよさから近年よく研究されるようになってきた概念である。本研究では、almost projective, almost injectiveの未解決分野の研究、generalized projective, generalized injectiveとの関係づけを行った。また、この分野はprojectiveかつinjectiveな加群を特徴付けたK. R. Fullerの研究の一般化と深いつながりがある。本年度は、Colocal pairをなすという条件を中心にこの研究も行った。引用されることの非常に多い、研究代表者と大城紀代市名誉教授の共著論文の結果をさらに深めたものといえる。この研究結果は、第5回日中韓環論国際シンポジゥムで発表を行った。
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