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2007 年度 実績報告書

確率微分方程式の数値解における擬似乱数生成と安定性の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19540124
研究機関京都大学

研究代表者

三井 斌友  京都大学, 情報学研究科, 研究員 (50027380)

研究分担者 齊藤 善弘  岐阜聖徳学園大学, 経済情報学部, 准教授 (30249213)
キーワード数値解析 / 確率微分方程式 / 安定性 / 擬似乱数 / 並列計算 / 計算数学
研究概要

本研究課題に直接関係する研究成果については,円周率の数値表現を利用する擬似乱数生成法に関して,考察と比較数値実験結果をまとめ,2007年7月ベルリン工科大学におけるセミナーおよび2008年2月京都大学情報学研究科におけるセミナーで口頭発表を行い,それぞれの出席者による積極的討論を受けた.また,確率微分方程式における数値的安定性,特にMS安定性との関係についても考察を進め,研究分担者である齊藤と共著論文を著すとともに,討論を継続している.同時に,離散変数法の視野を広げ,その可能性を広げるため"先読み"線型多段階法(Look-ahead linear multistep methods)と称する新しいクラスを提唱し,その初歩的な考察を行って,収束性・安定性に関して口頭発表を行った.安定性は確実に向上させることができるが,その解析方法は従来よりかなり複雑になり,有効な手段を模索している.一方,遅延微分方程式の数値的安定性解析に関しては,上海師範大学の研究グループとの共同研究で,その特性方程式に対して有効な新しい解析方法を見出して,共著論文を刊行することができた.離散変数法の実装において大きな課題である,線型化部分,特に大規模化した線型部分の反復解法としてはKrylov部分空間法が有力であるが,その効率化,特に並列計算を意識した効率化について,共同研究者である中村真輔と考察を進め,非対称行列の場合にもpre-fetchと名づけたアルゴリズムについて,その構成と実現を行って,共著論文を刊行した.この間の研究は,離散変数法の解析を前進させることができたと信じている.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Asymptotic and numerical stability of systems of neutral differential equations with many delays2008

    • 著者名/発表者名
      Jiaoxun Kuang, Hongjiong Tian, T. Mitsui
    • 雑誌名

      Journal of Computational and Applied Mathematics (to appear)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] MS-stability analysis for numerical solutions of stochastic differential equations-Beyond single-step2007

    • 著者名/発表者名
      T. Mitsui, Y. Saito
    • 雑誌名

      Some Topics in Industrial and Applied Mathematics

      ページ: 181-194

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 大規模常微分方程式系の台形則に対するBiCGSTAB法-Krylov部分空間の再利用による高速化の試み-2007

    • 著者名/発表者名
      中村 真輔, 三井 斌友
    • 雑誌名

      日本応用数理学会論文誌 17

      ページ: 219-238

    • 査読あり
  • [学会発表] "先読み"線型多段階法2007

    • 著者名/発表者名
      三井斌友
    • 学会等名
      第36回数値解析シンポジウム
    • 発表場所
      ウェルシティ湯河原
    • 年月日
      2007-06-19

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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