研究課題/領域番号 |
19540195
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
藤家 雪朗 兵庫県立大学, 大学院物質理学研究科, 准教授 (00238536)
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研究分担者 |
土居 伸一 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00243006)
岩崎 千里 兵庫県立大学, その他の研究科, 教授 (30028261)
楳田 登美男 兵庫県立大学, 大学院・物質理学研究科, 教授 (20160319)
保城 寿彦 兵庫県立大学, 大学院・物質理学研究科, 教授 (40211544)
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キーワード | 準古典解析(パリ ボローニャ) / WKB法(パリ ボローニャ) / 超局所解析(パリ ボローニャ) / レゾナンス(パリ ボローニャ) / シュレディンガー方程式(パリ ボローニャ) / 双曲型不動点(パリ) / トンネル効果(ボローニャ) |
研究概要 |
交付申請書に記載した研究目的のうち、次の二つの研究において成果を得た。 1.ハミルトン力学系の非退化な不動点が生成するincomingおよびoutgoingな安定多様体について、対応する準古典シュレディンガー方程式の超局所解の特異性(超局所台)が一方から他方へ伝播するかどうか、またincomingな安定多様体上のインプットデータを与えてoutgoingな安定多様体上のアウトプットデータを計算する方法(J.-F.Bony,T.Ramond,M.Zerzeri氏との共同研究)およびその応用。 2.滑らかだが解析的ではない島の中の井戸型ポテンシャルが生成するレゾナンスの虚部の準古典漸近展開を計算することである(L.A.Benbernou,A.Martinez氏との共同研究)。 特に1については投稿した論文がJounal of Functional Analysisに掲載され、また国内のいくつかの研究集会等で発表した。されに2月にフランスに渡航した際、共同研究者と研究連絡をとり、磯崎-北田の散乱行列の表現公式とMaslovの大局的な漸近解の構成の理論をこの結果に援用して、ポテンシャルの非退化な最大点が生成するレゾナンス(散乱極)での散乱振幅、あるいはレゾルベントの留数を求める研究を開始した。 2についてもフランス渡航中に共同研究者と研究連絡をとり、ポテンシャルが解析的でなくても滑らかであれば、レゾナンスの虚部について、解析的な場合と同じ漸近展開が得られることの証明を完結させることができた。
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