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2009 年度 実績報告書

収穫に伴う過敏感反応のシグナル伝達と発生機構の解明による新規切り花花卉の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19580027
研究機関信州大学

研究代表者

土井 元章  京都大学, 農学研究科, 教授 (40164090)

キーワードカンナ / 切断 / 量子収率 / 褐変障害 / 光酸素ストレ / 活性酸素 / スーパーオキシドディスムターゼ / アスコルビン酸ペルオキシダーゼ
研究概要

カンナCanna×indica hybrid'バターカップ'を用い,葉の収穫に伴う過敏感反応の諸特性を把握するとともに,障害発生の制御方法について検討した.日中に収穫すると褐変障害が発生する成熟葉,障害が発生しない若葉ともに,収穫時点での量子収率(Fv/Fm)は低かったが,これを収穫して室内に取り込むと量子収率はひとまず回復した.その後成熟葉では数時間後に再び量子収率が0.2~0.3まで低下し,ほぼ同時に褐変障害が発生した.日の出前の収穫においては,収穫時点の量子収率がいずれの齢の葉でも0.8前後と高く,収穫による障害の発生は認められなかった.晴天日の昼間,収穫前のスーパーオキシドディスムターゼ(SOD)の活性は成熟葉で高く,若葉で低かった.一方,アスコルビン酸ペルオキシダーゼ活性(APX)は,成熟葉で低く,若葉で高かった.成熟葉を収穫すると,SOD活性は変化しなかったものの,APX活性は急激に低下した.すなわち,成熟葉では,若葉に比べてもともと活性酸素の生成が多く,その消去系の働きが悪いが,収穫に伴って活性酸素の消去能力が著しく低下することで障害が発生するものと考えられた.以上の知見をふまえ,障害を発生させることなく収穫できるようになるまでに必要な暗黒処理の期間を夕刻を起点として調べたところ,およそ12時間であり,カンナを切り葉として利用できる収穫方法が開発された.しかし,さらに長い期間暗黒下に置いて昼の時間帯に収穫すると障害が発生するようになったことから,本現象には時計機構が介在している可能性が示唆された:

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2014-05-02  

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