[NDH抑制変異株の作成] まず、C4植物のフラベリア(F. bidentis)から、シロイヌナズナで3つ同定された核ゲノムコードのNDHサブユニット遺伝子ndhNのホモログの単離を試みた。単離した遺伝子配列を利用してその遺伝子の発現抑制を引き起こすためのベクターとして37bpRNAiベクター(pGWB2)を作成し、アグロバクテリウム(LBA4404)に形質転換した。Flaveria bidentisの胚軸を用いた形質転換を試みたが、これまでのところ、形質転換植物は得られていない。早急に、形質転換体を得るため、オーストラリア国立大学のCaemmerer教授との緊密な共同研究のもとで形質転換実験を行う。 [NDH欠損変異株の単離] トウモロコシのNDH欠損変異株を単離するため、Maize Targeted Mutagenesis Database (http://mtm.cshl.org/)もしくは、Photosynthetic Mutant library (http://chloroplast.uoregon.edu/)のスクリーニングサービスおよびRescueMu libraryを利用して、単離したndh遺伝子にトランスポゾンが挿入された変異株が存在するかどうかを探索した。ndh0については該当変異株がなく、現在ndhNについては依頼中。今後、in silico解析によって当研究グループで同定した6つの新規ndh候補遺伝子についても同様にスクリーニングする。
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