研究概要 |
[シロイヌナズナ葉緑体NDH複合体の構造解析] シロイヌナズナ葉緑体NDH複合体の未知サブユニットを同定する目的で、インターネット上で公開さいれているマクロアレイデータの共発現解析データベース等を利用して新規NDH遺伝子の選抜をした。その結果、ndf1,2,4,5,6と命名した5個の遺伝子の同定と解析をライバルに先駆けて、または同時に発表することができた。 [フラベリアNDHの発現解析] C4種のフラベリアF. bidentisとF. trinervia、C3種としてF.pringlei、C3-C4intermediate種としてF. ramosissimaを材料とし、葉緑体コードのNDHサブユニットNDH-Hと核コードのサブユニットNDF1,2,6に対する抗体を用いてイムノブロット解析を行った。 [NDH抑制変異株の作成] まず、C4植物のフラベリア(F. bidentis)から、シロイヌナズナで同定された核ゲノムコードのNDHサブユニット遺伝子ndhNと本研究にて単離したndf4, ndf6のホモログをクローニングした。単離した遺伝子配列を利用してその遺伝子の発現抑制を引き起こすためのベクターとして37bpRNAiベクター(pGWB2)を作成し、アグロバクテリウム(LBA4404)に形質転換した。F. bidentisの胚軸を用いた形質転換を試みたが、これまでのところ、形質転換植物は得られていない。早急に、形質転換体を得るため、オーストラリア国立大学のCaemmerer教授との共同研究のもとで形質転換実験を行っている。
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