研究課題
基盤研究(C)
リゾボスファチジン酸(LPA)は脂質性増殖因子で、創傷治癒に関わるとされる。これまでの研究から、キャベツのような生野菜を食べると、植物ホスホリパーゼDと膵液ボスホリパーゼA2が連続的に働き、消化管でLPAが作られる可能性が見出された。本研究ではこのプロセスで生じるLPAが胃潰瘍に効く可能性について調べた。LPAやLPAを含む野菜の脂質抽出物は胃上皮様HGC-27細胞の運動性を促進した。さらに、胃壁にはボスファチジン酸(PA)をLPAへ消化する細胞外ホスホリパーゼA2が存在する可能性がありPAの摂取が胃潰瘍の形成を抑制する可能性が見出された。抗潰瘍や整腸作用を謳う野菜は高いPA含量やボスホリパーゼD活性を示すものが多いことも判明し、経験的に知られる緑黄色野菜の胃腸への効果にLPAが関与する可能性が示唆された。
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Biasci. Biotechnol. BioGhem. (in press)