研究課題
基盤研究(C)
オピオイド鎮痛薬の薬効には大きな個人差があり、オピオイド鎮痛薬の関連遺伝子多型が関与している可能性がある。オピオイド鎮痛薬を使用している癌患者において、鎮痛効果ならびに眠気、嘔気・嘔吐、便秘の副作用に及ぼすμオピオイド受容体(OPRM1)遺伝子多型(17C>T, 118G>A)、MDR1(3435C>T)の影響について検討した。オピオイド鎮痛薬投与によりVASは有意に減少したが、VASの減少率はOPRM1遺伝子型間に差異を認めなかった。一方、眠気、嘔気・嘔吐の出現率は118G/G群において認められなかった。OPRM1遺伝子型のGアレル群の頻度は白人(2~3%)に比し高く、日本人においてはオピオイド鎮痛薬の薬効、副作用の発現に関与する重要な遺伝子であると考えられた。
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19-1
ページ: 13-17
臨床薬理の進歩 28巻
ページ: 35-41