研究課題
基盤研究(C)
糖代謝調節に関わる末梢組織でのインスリン作用は視床下部性制御を受けているが、その詳細は不明である。そこで生体のエネルギーバランス調節に関与する視床下部ペプチドのオレキシンに注目し、糖代謝調節機構における役割を検討した。その結果、オレキシン欠損マウスでは加齢に伴い、視床下部および末梢組織のインスリン作用が破綻し、耐糖能異常およびインスリン抵抗性が惹起されることを見出した。従ってオレキシンは、インスリン感受性の調節に必須な脳と末梢組織の臓器連関を統合する役割を果たしており、加齢に伴うインスリン抵抗性の増大に対する防御因子であると考えられる。
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Diabetologia 51
ページ: 657-667