研究概要 |
1動物モデルの作成: BMPR2(+/-)マウス、Nrf2(-/-)マウス及びダブルノックアウトマウスに慢性低酸素暴露を行い動物モデルの作成を行った。BMPR2(-/-)の低酸素暴露肺高血圧は増悪せず、Nrf2(-/-)マウスは肺高血圧が増悪した。ダブルノックアウトマウスでは、Nrf2(-/-)の低酸素暴露肺高血圧がさらに増悪した。さらに、右室肥大、組織学的評価よる肺血管病変も増悪した。 2Western blot,RT-PCR、免疫染色による解析: 各種酸化ストレス関連蛋白は、低酸素暴露Nrf2(-/-)マウスで亢進し、さらにダブルノックアウトで亢進した。また、prepro-ET1産生、PDE5,はさらに亢進し、eNOS発現は低下した。受容体発現(BMPR1,BMPR2蛋白とmRNA)、下流の転写因子(Smad1/5のリン酸化)、遺伝子(Id3 mRNA)はダブルノックアウトマウスでさらに低下しており、MAPキナーゼ(p38,ERKのリン酸化)、BMPR2(+/-)の酸化ストレス、炎症への影響として、NF-/κB活性化、VCAM1発現、マクロファージ発現はさらに亢進していた 3ゲルシフトアッセイ: NF-kB-DNA結合は、肺高血圧、血管病変と一致して、より増悪を認めた。以上をさらに数を増やし定量的解析を施行する予定である。
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