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2008 年度 実績報告書

低酸素症における胎仔脳の保護機構:光学的イメージング法とマイクロRNAによる解析

研究課題

研究課題/領域番号 19591279
研究機関山口大学

研究代表者

坂田 義行  山口大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (10034927)

研究分担者 中村 彰治  山口大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80112051)
石川 晃教  山口大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (40363098)
木田 裕之  山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (70432739)
キーワード胎仔脳 / 低酸素症 / アポトーシス / マイクロRNA / カスパーゼ3
研究概要

胎児脳は低酸素症に対して強い保護作用をもつことが知られている。その生理学的メカニズムは明らかではない。最近、microRNA (miRNA)が遺伝子制御に重要な働きをしていることが分かってきた。特にapoptosisや神経細胞新生(neurogenesis)に関与するmiRNAが存在している。今回、このmiRNAがapoptosis制御とどのように関与しているかに焦点をしぼり低酸素症に対する胎仔脳保護機構の検討を行った。胎仔(胎令22日)は臍帯で母体ラットとつながっている状態で実験を行った。臍帯結紮前と結紮の1、3、5時間後に再度結紮後に胎仔脳を摘出した。リアルタイムPCR法によりmiRNAの発現を調べた。
低酸素負荷によってmiRNA (miR-7b, miR-9, miR-21,miR-124a)は3時間後において発現の増加を観察した。また、miR-210は発現の変化は見られなかった。miR-7bとmiR-21はapoptosisの抑制に、miR-9とmiR-124は神経新生に関与することが分かっている。これらのmiRNAのinhibitor (miR7b-I,miR9-I,miR21-I,miR12a-I)を作製した。Inhibitorを細胞内に導入するために核酸と親和性の高いAteroGeneを用いた。miRNA-inhibitorを胎仔上丘に前投与し、カスパーゼ3活性の変化を調べた。miR7b-I投与群において臍帯結紮1時間後にコントロール群に比べて有意に増加した。3時間後においてもカスパーゼ3活性は増加傾向を示した。また他のmiR-inhibitorにおいても1、3時間後にカスパーゼ3活性の増加傾向が見られた。
これらの結果からmiRNA、特にmiR-7bは遺伝子レベルにおいてapoptosisを抑制する働きを持つことがわかった。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2020-10-30  

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