• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

TACEの骨代謝、炎症性疾患における機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 19591765
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

堀内 圭輔  慶應義塾大学, 医学部, 講師 (30327564)

研究分担者 戸山 芳昭  慶應義塾大学, 医学部, 教授 (40129549)
キーワードADAM17 / TACE / 免疫学 / 炎症 / CSF-1
研究概要

1、成体におけるTNFα活性化に対するTACEの機能解析:炎症応答・免疫反応に中心的な役割を担うTNFαはまず膜型蛋白として合成され、切断されたのち可溶型(活性型)になる.in vitroの解析ではTACE(TNFα converting enzyme)が有力な候補として考えられているが、TACE欠損マウスが致死性であるため成体におけるTACEのTNFα活性化の役割は解析が不能であった.そこで本研究ではTACEコンディショナルノックアウトマウスをもとに、TNFαの供給源として重要である単球系細胞にTACEが発現しない変異マウスを作製した.この変異マウスはLPSによる敗血症性ショソクモデルにおいて血中TNFαが野生型と比較して優位に低値であり、ショックに対し高い抵抗性を有することが示された.これらの所見から、TACEが成体においてもTNFα活性化に中心的な役割を有し、また単球系細胞に発現するTACEを抑制することにより敗血症性ショックに対し高い抵抗性を得ることが証明された.
2、膜型CSF-1の切断酵素の同定:CSF-1はマクロファージ・破骨細胞の分化・機能制御に必須の分子である.CSF-1は可溶型・膜型の両方の蛋白として合成されるが、興味深いことに膜型として合成されたCSF-1は細胞膜上でさらに蛋白分解をうけその一部が可溶型として機能することが示唆されている.この蛋白分解酵素は80年代にその存在が予測されていたがこれまで不明であった.本研究ではTACE欠損細胞を利用し細胞生物学的な手段を用いて、膜型CSF-1がTACEによって切断を受け可溶型となること、および切断を受けなかったCSF-1がエンドサイトーシスにより細胞内に取り込まれ細胞上の発現量を調節していることを明らかにした.これらの知見は免疫・炎症で重要な機能を担うCSF-1の一層の理解に繋がるものと期待される.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] TNFα-Converting Enzyme(TACE/ADAM17)Inactivation in Mouse Myeloid Cells Prevents Lethality from Endotoxin Shock2007

    • 著者名/発表者名
      堀内 圭輔
    • 雑誌名

      The Journal of Immunology 179

      ページ: 2686-2689

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Cell surface colony-stimulating factor l can be cleaved by TNFαconverting enzyme or endocytosed in a clathrin-dependent manner2007

    • 著者名/発表者名
      堀内 圭輔
    • 雑誌名

      The Journal of Immunology 179

      ページ: 6715-6724

    • 査読あり
  • [学会発表] 敗血症性ショックにおけるTACE/ADAM17の機能解析2007

    • 著者名/発表者名
      堀内圭輔
    • 学会等名
      日本整形外科基礎学術集会
    • 発表場所
      浜松
    • 年月日
      2007-10-25
  • [学会発表] TACEはin vivoにおいてTNFαの可溶化に必須の分子である2007

    • 著者名/発表者名
      堀内圭輔
    • 学会等名
      日本骨代謝学会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      2007-07-19

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi