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2008 年度 実績報告書

味細胞分化・再生メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 19592155
研究機関岩手医科大学

研究代表者

深見 秀之  岩手医科大学, 歯学部, 助教 (30382625)

キーワード味覚受容 / 味覚刺激 / 膜電流 / 再生 / 茸状乳頭 / 味細胞タイプ / 細胞内カルシウム
研究概要

カエル味覚器である茸状乳頭は切り取って除表した後、再生してくる。本研究の目的は再生過程にあるカエル味覚器内細胞の電気生理学的特性を細胞タイプ別に調べ、成熟味細胞と比較することで、味細胞の分化・再生機構を明らかにすることである。本年度は、成熟味細胞の基礎的データを得るために、味細胞タイプ別にNaCl味覚刺激に対する応答を調べた。さちに、除去後1ヶ月経過し再生してきた茸状乳頭を用いて再生過程における味細胞の電気生理学的特性をパッチクランプ記録にて調べた。カエル舌咽神経のNaCl味覚応答を増強する2mM NiCl_2を加えた等張NaCl溶液を刺激液に用いて味細胞のNaClに対する応答をパッチ電極法とCa^<2+>イメージングにより調べた。NaCl刺激はタイプIII細胞にのみ内向き電流と細胞内Ca^<2+>膿度の上昇を引き起こしたが、タイプIbおよびタイプII細胞は応答を引き起こさなかった。細胞外灌流液のCa^<2+>を抜いても、刺激による細胞内Ca^<2+>は上昇したため、Ca^<2+>は細胞内Ca^<2+>ストア、からもたらされたものと思われる。次に、内向き電流の成因をcaged Ca^<2+>を用いて調べた。caged Ca^<2+>を充填したパッチ電極内液を用いてタイプIII細胞からパッチクランプ記録を行った。405nmレーザーでuncagingを行い、細胞内Ca^<2+>濃度を上昇させた。細胞内Ca^<2+>濃度の上昇に伴って内向き電流が観察された。NaCl受容機構には細胞内Ca^<2+>ストアからのCa^<2+>放出と細胞内Ca^<2+>濃度の上昇に伴う非選択的陽イオンチャネルの開口が関与していることが示唆された。再生過程にあるダイブIbおよびタイプIII細胞から膜電流を記録した。両タイプとも外向きおよび内向き電流が成熟味細胞と比べ小さくなっていた。再生過程において膜電流の大きさが変化することが明らかになった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] NaC1味覚刺激によるカェル味細胞の細胞内カルシウム濃度変化と膜電流応答2008

    • 著者名/発表者名
      深見秀之, 奥田一赤羽和久, 北田泰之
    • 雑誌名

      日本味と匂学会誌 15巻3号

      ページ: 375-376

    • 査読あり
  • [学会発表] Responses to quinine-HC1 and CaC1_2, in raorphologically identified frog taste cells2009

    • 著者名/発表者名
      深見秀之
    • 学会等名
      15th International Symposium on Olfaction and Taste
    • 発表場所
      San Francisco
    • 年月日
      2009-07-24

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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