脳卒中後遺症としての痛みやしびれに対して当事者が用いている症状緩和の構造を明らかにすることで、有効な対処法を見いだすことを目的に痛みやしびれの軽減の様相を生理学的評価と主観的評価の視点で検討した。その結果、痛みとしびれの軽減には、当事者が語る集中とリラックスの様相が含まれていることが確認された。また、脳卒中後遺症としての痛みやしびれは、不快な刺激が慢性的に身体を脅かしていることから、生理学的変化には至っていないものの、集中できる好きなことをしていることが情動的感覚として、当事者の主観的評価に影響を与えていることが示唆された。
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