平成20年度における本研究は、(1)主目標2 : 白本国内の太平洋戦争化東南アジア関係史料の調査研究、(2)主目標3 : 在東南アジア及び日本敗戦時に連合国に接収された太平洋戦争化東南アジア関係史料の調査研究、(3)主目標4 : 太平洋戦争東南アジア占領関係記録史料の利用システムモデルの研究、を重点的に行った。 (1) については、国内の戦友会事務局史料の所3情報のアンケートを実施し、47都道府県のうち、44都道府県までのアンケートの配布及び回答受領と入力作業を行った。同時にアンケート対象者から戦友会組織資料を受領し、随時公開に向けてデータベース目録の作成を行った。 (2) は6月、11月にオランダで旧蘭領東インド(インドネシア)に関連する連合国接収日本軍及び日本軍政関連資料、また1月末には米国ワシントンDCにて、連合国に接収された白本軍資料のリストを発見した。前者では、オランダの国防省、外務省、国立公文書館を始めとして調査し、東京の俘虜情報局にて作成され戦後引き渡され、その後行方不明となっていた連合軍捕虜の銘々票の原本を発見した。いずれも、白本語資料であり、公開されているもののアクセスが事実上不可能となっていたものである。 (3) は国際文書館評議会ICAが国際標準として作成したISAAR-CPF「団体・人及び家のオーソリティ・レコード作成に関する国際記述標準」を出版に向けて和訳の翻訳を行った。さらに、記述の例として、以上(1)、(2)の成果を具体例として記述し、国語研究所ほかでワークショップなどを行った。
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