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2009 年度 実績報告書

レーザー蒸発を利用した単層カーボンナノチューブ生成機構の解明と構造制御

研究課題

研究課題/領域番号 19686018
研究機関九州大学

研究代表者

河野 正道  九州大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (50311634)

キーワードナノチューブ / 熱工学 / ナノ粒子 / レーザー蒸発
研究概要

レーザー蒸発法によって生成されたNiナノ粒子をDMA (Differential Mobility Analyzer)にてサイズ選別し,それを基板(酸化膜が形成されたシリコン基板)上に堆積させ,アルコール(エタノール)を炭素源とするCVD法にてSWNT生成を行った.DMAのシースガス流量を増やすこと,また低い電圧を高い安定性で供給できる電源を導入することによって,より小さなナノ粒子のサイズ選別を可能とした.平均粒径が3.3nmのNiナノ粒子を堆積し触媒とした場合に,ラマン分光法によりSWNTの生成を確認することが出来たが,電子顕微鏡観察の結果,垂直配向膜等は形成されていなかった.次に,DMAにてサイズ選別されたナノ粒子を基板に堆積させることなく,直接気中で炭素源と反応させる実験を行った.エタノールやメタンを炭素源とした場合に,ナノ粒子を核とした生成物が観測されたものの,ナノチューブの生成は観測されなかった.炭素源をアセチレンとし,さらに水素を添加することでナノチューブが生成されることが知られているため,水素の量をパラメーターとしアセチレンとナノ粒子の反応を行った結果,ナノチューブの生成にはある程度の量の水素が必要であることが判明した.基板上に担持されたナノ粒子を触媒としたCVD法では,このナノ粒子の活性化を行うため,炭素源を導入する前に水素を導入することが多い.しかしながら気中合成の場合,水素の役割としては単なるナノ粒子の活性化で無く,ナノチューブ生成自体に大きな役割を果たしていることが考えられる.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Generation and size classification of single-walled carbon nanotube aerosol using atmospheric pressure pulsed laser ablation(AP-PLA)

    • 著者名/発表者名
      Jiraporn Klanwan, et al.
    • 雑誌名

      Journal of Nanoparticle Research (印刷中)

    • 査読あり
  • [学会発表] Synthesis of Single-Walled Carbon Nanotubes by Laser Vaporized Catalytic CVD Technique2010

    • 著者名/発表者名
      Masamichi Kohno, et al.
    • 学会等名
      JOINT INTERNATIONAL SYMPOSIA ON3rd MICRO & NANOTECHNOLOGY andMICRO/NANOSCALE ENERGY CONVERSION & TRANSPORT-2010
    • 発表場所
      ソウル(韓国)
    • 年月日
      2010-03-22
  • [学会発表] DMAによりサイズ選別されたナノ粒子によるSWNT生成の試み2010

    • 著者名/発表者名
      田崎陽平, ら
    • 学会等名
      日本機械学会九州支部 第41回学生員卒業研究発表講演会
    • 発表場所
      宮崎
    • 年月日
      2010-03-09
  • [学会発表] ベッセルレーザービームによるマイクロ穴あけ加工2009

    • 著者名/発表者名
      河野正道
    • 学会等名
      レーザー学会第391回研究会
    • 発表場所
      宮崎
    • 年月日
      2009-09-14
  • [学会発表] 電気移動度の違いを利用したナノ粒子のサイズ選別2009

    • 著者名/発表者名
      川原鉄平, ら
    • 学会等名
      第46回日本伝熱シンポジウム
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2009-06-02

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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