研究課題
若手研究(B)
本研究では、脳梗塞や心筋梗塞の原因となる不安定プラークなど血管内病態の画像診断能向上のために、生理学的情報を低侵襲的に観察可能な核医学画像と、詳細な解剖学的情報を得ることが可能な形態画像の重ね合わせ手法の開発を行い、以下の成果が得られた。(1) 光学式三次元位置測定装置を用いたマルチモダリティ画像重ね合わせ手法を開発した。ブタ不安定モデルを対象とした^<18>F-FDG PETおよびMRI同日撮像に本システムを応用した。注意深く行った手動サーフェイス・レジストレーションとの比較から、本システムの誤差は、側方向に4.2mm、腹背方向に2.6mm、頭尾方向に11.0mmという結果を得た。(2) 小動物マルチモダリティ・イメージングのために、点線源埋め込み型の小動物固定具を開発した。マウス10例(体重:24.2±1.8g)を対象として、SPECTおよびMRI装置を用いて同日撮像を行い、本システムの精度評価を行った。画像および設計値から求めた点線源の座標に関する平均二乗誤差は、SPECT画像に関して0.68±0.31mm、MRI画像に関しては、0.35±0.17mmだった。(3) PET/CTやSPECT/CT検査において、核医学的画像と息止め収集によって得られたCT画像の空間的ミスマッチを解消し、減弱補正に適したCT撮像時の呼吸時相を決定するために、呼吸に伴う被検者体幹部表面の動きを被験者に提示し、被験者自身が息止め時の呼吸時相を制御可能なシステムを開発した。健常被検者14例を対象とした^<201>Tl心臓SPECT/CT検査において、本システムの有効性を検証した。本システムを用いることで最大呼期、最大吸期、中期の3つの呼吸時相を被検者が実現可能であることが示された。
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