研究概要 |
平成19年度に実施したM(n)のHirewicz像の研究では、今までに得られたのと同じ方法では得られないことがわかっている。なぜなら今まで得られた部分はHurewicz像が0になる部分である。残りの部分は0にならない部分であると予想しており、n=1の結果を見ても(この場合だけはHansenによる結果である)正しいと思われる。ただHurewicz像が0になる部分は類似の研究があり実際に南範彦の結果を改良することで得られた。ただ0にならない部分の結果で私の行っている研究に使えそうなものが今のところ見当たらない。ただ間接的に使えそうなものはいくつかありCrabb, Knapp, SchwartzらのIm J理論などが使えそうであったのでこの研究に適用できないかうまく使えなかった。一般のnでは難しいのでn=2の場合で結果を得られないかを研究してみたが、丁度ほしい結果が抜けていてうまく適用できなかった。ほかに何か度えそうな結果がないか研究集会に参加し情報収集を行ったが今のところ見つかっていない。 具体的な業績については、M(n)のmod pコホモロジーのmod p Steenrod代数上の生成元を決定した論文が正式にJournal of London Mathematical Societyに掲載された。また双対Steenrod代数の構造を、Milnorの方法とは異なる加法形式郡の自己同型群と結びつけることによって証明した結果を第54回トポロジーシンポジウムで発表した。
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