平成20年度に実施したM(n)のmod p Hirewicz像の研究を引き続き行い、ほとんどの部分が0なることを示した。今までの研究で、ある程度の結果が得られていたと思っていたが致命的なミスが何箇所かあったので大幅な修正を行い結果を得た。その結果は論文にまとめ現時点で投稿直前の状態であり、近日投稿予定である。 また上で決定されていない部分のmod p HUrewicz像については現時点では0にならないことを予想している。0でなければZ/pZとなることは以前得られた結果からわかるので、0にならない元が存在することを示せばよい。n=1の場合はHansenによりK-理論を使うことで得られている。同じように考えM(n)の性質を考えれば、結果を得るこまMorava K-理K(n)を使うのが相性がよさそうである、という着想にいたった。現時点では具体的な計算は行っていないが、完全な結果が得られる可能性はある。 また、分類空間BZ/pの構造より、双対Steenrod代数H_*HのHopf代数の構造が得られるという結果とその拡張の可能性について、日本数学会年会と武蔵工業大学学談話会で発表した。その際の研究に関する打ち合わせで、Morava K-理論のco-operation K(n)_*(K(n))の構造の決定に使えるのではないかとの話が出た。この構造は既に決定されていて、H_*Hの構造とも関係がある部分があることが知られているので可能性が十分ある。
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