研究概要 |
カントールが提唱した連続体仮説が、集合論の公理系ZFCから独立であることが証明されて以来、集合論の発展とともに、様々な数学的命題がZFCと独立であること、すなわち"ZFCから証明も反証もされないこと"が証明されてきた。ZFCが確立されてから、最小の不可算(非可算)濃度アレフ1上の組合せ論は多くの集合論者に研究されてきており、ルベーグ測度やベールのカテゴリーに関する実数の集合族の組合せ的性質や、(P(ω),Fin)上の組合せ的性質、一般位相空間論の発展に役立ってきた。 この科学研究費補助金の研究計画は、以下の三点に分けることができる。 (1) (omega_1,omega_1)-gapに関する組合せ的命題の独立性と、それに関連するMartin's Axiomのfragmentsの独立性。 (2) サイズがアレフ1のDowker spaceに関する組合せ的命題の独立性。 (3) Pmax強制法を応用して、アレフ1上の組合せ的命題の独立性を導く新しい手法を編み出す、もしくはその足がかりを作る。
|