研究概要 |
本年度は, 調和測度のDoubling性および対称でないGreen型関数の大域的評価に関して以下の研究成果をあげた 1. 調和測度のDoubling性は, 境界Harnack原理を示す際に導かれ, 様々な研究と関連する性質である. 一様領域とJohn領域の中間の領域である準一様領域を新しく導入し, 調和測度のDoubling性が成り立つための必要十分な領域であることを示した。 2. 一様領域において対称とは限らないGreen型関数の大域的評価を確立し, p-Laplace方程式に関するGreen関数の擬対称性, 調和測度の評価, Martin核の増大度の間に同値関係が成り立つことを示した. 特に, p=nのときはGreen関数とMartin核は具体的な関数で評価できることがわかった。
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