細菌の構成成分を認識して免疫・炎症反応を誘導する数種のToll-likeレセプター(TLR)とその誘導経路に関わる因子のイヌ子宮内膜におけるmRNA発現を調べたところ、正常な発情周期中ではほとんど変化しないことがわかった。しかし、TLRが認識する細菌成分で子宮内膜を刺激したところ、発情の時期には炎症性サイトカインの一種であるIL-6とIL-8のmRNA発現が発情終了後の時期に比べて増加する傾向が見られ、TLRなどのmRNA発現は変化しないものの発情周期の時期によって細菌刺激に対する免疫・炎症反応が変化している可能性が考えられた。
|