今回のこのプロジェクトでは、アメリカのLearning Productivityの向上に係わる諸政策の仕組みと仕掛けから、特にインパクトが強い高大連携の仕組に焦点をあてて、高等教育へのアクセスと学習生産性の向上の取組の関連付けを社会発展の理論から、理論的に整理し、メカニズム、マネージメントの仕方を明らかにし、高等教育をめぐる諸政策をクリティカルに考察した。特に、高大連携の仕組みは、高等教育のアクセスと密接に関連しており、重要な課題として研究成果の焦点になった。本年度は、前年度におこなった訪問調査を整理し、追加調査をし、 1)Learning Productivityの取組状況、高大接続に関するイニシアチブ等の政策 2)現行の3年制学士号プログラムの状況 3)無駄な学習の重複を避けるアカデミック・プランニングの取組 4)学生の流動化に対する政策と取組 5)理論的枠組みの提示から、日本の政策への含意を指摘できるようになった。 今年度は研究実施計画の最終年度になるので、研究のまとめが年度後半の重点であったので、研究成果を日本教育社会学会、及び、アメリカの比較教育学会(Comparative&International Education Society)にて発表したが、好評であり、学会の各会員諸氏から、今後の研究の発展につながる提案・ご指摘を多数頂いた。学会投稿論文執筆中である。
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