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2023 年度 実績報告書

国際協働による東アジア古典学の次世代展開──文字世界のフロンティアを視点として

研究課題

研究課題/領域番号 19H00528
研究機関東京大学

研究代表者

齋藤 希史  東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (80235077)

研究分担者 道坂 昭廣  京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (20209795)
金沢 英之  北海道大学, 文学研究院, 教授 (00302828)
徳盛 誠  東京大学, 大学院総合文化研究科, 講師 (00272469)
田村 隆  東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (70432896)
馬場 小百合  帝京大学, 文学部, 助教 (30823174)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード東アジア古典学 / 文字世界 / 書記表現 / 漢字文
研究実績の概要

本年度は、引き続き、齋藤が六朝から唐代における詩的言語の形成を新たな文字世界の構築として捉え直す観点から考察し、道坂が漢文の中でも駢文という文体が東アジアの文字世界の中で果たした機能に焦点をあて、金沢が漢文史書としての『日本書紀』が漢字世界とその外側との接点となることで生み出したものについて世界観や文字観の変容とともに考察し、徳盛が『日本書紀』の注釈における漢字漢文叙述と和語による訓の関係を再検討し、田村が平安朝の仮名による物語の側から、漢字による文字世界への視線と言及がどのようであったかを明らかにした。また馬場が『古事記』の叙述において歌が果たした機能を検討し、金沢と徳盛が『日本書紀』とその派生テクストから、道坂が六朝詩文とその派生テクストから、それぞれ考察を進めた。
今年度は対面でのセミナー開催を本格的に再開し、①最新の成果を研究方法の実践へと結びつけるセミナーや次世代研究者の発表と討議を中心としたワークショップ等を総計6回開催、②それにもとづいた論文・著書の発刊、③日本の漢字文を学ぶための英語教材のドラフト作成の継続によって、困難な状況の中で研究の足固めを行ない、④また国際協働の一つとして海外の大学と共催のセミナーを北京大学で2回、台湾大学で1回の総計3回開催することができた他、慶應大学斯道文庫の協力のもとに東アジア古典学の基礎となる書誌学に関する実習を総計2回行った。とりわけ、今年度は対面講義の再開及び海外渡航規制の緩和をうけ、難易度を分けた書誌学実習を対面で再開出来ただけでなく、北京大学で国際シンポジウム、また台湾大学でも特別講義を開くことが出来た。また、UCLAにて対面で漢文教科書作成のワークショップを開催したことで、完成に大きく近くことが出来た他、最終年度として全体を総括する研究集会をハイブリッド式で開催した。

現在までの達成度 (段落)

令和5年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和5年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (20件)

すべて 2024 2023 その他

すべて 国際共同研究 (4件) 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件) 図書 (4件) 学会・シンポジウム開催 (1件)

  • [国際共同研究] 北京大学(中国)

    • 国名
      中国
    • 外国機関名
      北京大学
  • [国際共同研究] 台湾大学(台湾)

    • 国名
      その他の国・地域
    • 外国機関名
      台湾大学
  • [国際共同研究] UCLA/コロンビア大学/プリンストン大学(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      UCLA/コロンビア大学/プリンストン大学
  • [国際共同研究] ブリティッシュコロンビア大学(カナダ)

    • 国名
      カナダ
    • 外国機関名
      ブリティッシュコロンビア大学
  • [雑誌論文] 「王勃撰『唐趙士達墓誌』注釈(上)」2024

    • 著者名/発表者名
      道坂昭廣
    • 雑誌名

      『東アジア文明論講座紀要』

      巻: 1 ページ: 1-21

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 《王勃集》卷廿八所収墓誌銘與出土的唐代墓誌・補遺》2023

    • 著者名/発表者名
      道坂昭廣(門賜双訳)
    • 雑誌名

      《国際中國文学研究叢刊》

      巻: 13 ページ: 6-12

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 「一条兼良『日本書紀纂疏』の成り立ち――「旧説」をめぐって」2023

    • 著者名/発表者名
      徳盛誠
    • 雑誌名

      『超域文化科学紀要』

      巻: 28 ページ: 1-36

  • [雑誌論文] 「『霊の真柱』の世界像──宣長・中庸から篤胤へ」2023

    • 著者名/発表者名
      金沢英之
    • 雑誌名

      『現代思想』

      巻: 51巻16号 ページ: 264-274

  • [雑誌論文] 「「光君」と「光源氏」」2023

    • 著者名/発表者名
      田村隆
    • 雑誌名

      『むらさき』

      巻: 第60輯 ページ: 86-95

  • [雑誌論文] Reverie and the Landscape: Up Until the First Part of the Eastern Chin2023

    • 著者名/発表者名
      SAITO Mareshi
    • 雑誌名

      ACTTA ASIATTICA

      巻: 125 ページ: 21-43

  • [学会発表] 「日本書紀講書から『日本書紀纂疏』へ――テキストの核心としての「神道不測」」2024

    • 著者名/発表者名
      徳盛誠
    • 学会等名
      東アジア古典学の方法 第93回 文字世界と注釈
  • [学会発表] 『古事記』における歌曲名表記2024

    • 著者名/発表者名
      馬場小百合
    • 学会等名
      東アジア古典学の方法 第93回
  • [学会発表] 「王勃和楊炯筆下的陶淵明形象」2023

    • 著者名/発表者名
      道坂昭廣
    • 学会等名
      第二届東亜唐詩学国際学術研討会
    • 国際学会
  • [学会発表] 「興膳宏先生の世界をふりかえる「創作技法論の展開―『『文心雕龍』から『文鏡秘不論』へ』」2023

    • 著者名/発表者名
      道坂昭廣
    • 学会等名
      六朝学術学会第二十七回大会
  • [学会発表] 「《懐風藻》序、傳用典考」2023

    • 著者名/発表者名
      道坂昭廣
    • 学会等名
      北京論壇2023
    • 国際学会 / 招待講演
  • [図書] 『続・漢籍の遥かな旅路―日本への旅路―(京大人文研漢籍せみなー10』2024

    • 著者名/発表者名
      矢木毅・永田知之・ 道坂昭廣
    • 総ページ数
      110
    • 出版者
      研文出版
    • ISBN
      9784876364848
  • [図書] 漢文の読法 史記游侠列伝2024

    • 著者名/発表者名
      齋藤希史・田口一郎
    • 総ページ数
      236
    • 出版者
      KADOKAWA
    • ISBN
      9784044007881
  • [図書] 『源氏愛憎―源氏物語論アンソロジー』2023

    • 著者名/発表者名
      田村隆(編・解説)
    • 総ページ数
      208
    • 出版者
      角川ソフィア文庫
    • ISBN
      9784044007645
  • [図書] 漢字文化事典2023

    • 著者名/発表者名
      日本漢字学会(項目「近代の漢文」を齋藤が執筆)
    • 総ページ数
      643
    • 出版者
      丸善出版
    • ISBN
      9784621308356
  • [学会・シンポジウム開催] 東アジア古典学の方法 第86回  “東アジア古典学の方法”国際シンポジウム2023

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公開日: 2024-12-25  

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