研究課題
基盤研究(A)
彗星と一部の小惑星は同種一連の天体であり、これまで彗星起源だと考えられてきたGEMSと呼ばれるケイ酸塩を持つ多様な宇宙塵は、それらに由来するものであるという仮説を構築し、それを南極の雪から回収予定の宇宙塵の分析と天文観測の両面から解明しようとする研究である。宇宙塵の直接分析では個々に優れた分析手法が採用され、塵の起源や特徴などを考える上で必要不可欠。宇宙塵の鉱物、有機物、安定同位体組成の多様性が明らかになり、そのような特徴と小天体の対応関係を明示したうえで議論が進めば、初期太陽系の惑星と小天体の移動に制約を与えることが期待される。はやぶさ2の試料の入手が成功し本研究で活用できれば、社会の注目が小惑星のみならず宇宙塵の分析にも向くことが期待される。