研究課題
基盤研究(A)
本研究は、スモールデータ機械学習理論に基づき新しい音響情報処理の確立を行おうとするものである。その主たる目的は、少ない事前情報から複雑な音情景を統計的な独立成分に分解し、加工・拡張再現する入出力システムの構築である。また、実証的アプリケーション「音メディアバーチャルリアリティ(VR)・拡張現実感(AR)」によって、ユーザの受聴を助ける音コミュニケーション拡張システムの実現を図る。本研究はブラインド音源分離と、分離された音情報の変換、拡張、合成の処理により、音メディアのVR、ARシステムの構築を提案しており、音情報処理技術をVR・ARに応用する点に新規性がある。また、音情景を再現する両耳補聴器やユーザを取り巻く音環境全体を制御するなど、応用的展開も述べられており、その成果が大いに期待できる。