研究課題/領域番号 |
19H01588
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
隅田 好美 大阪府立大学, 人間社会システム科学研究科, 教授 (90377185)
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研究分担者 |
黒田 研二 西九州大学, 看護学部, 教授 (70144491)
小林 正治 新潟大学, 医歯学系, 教授 (80195792)
朝井 政治 大分大学, 福祉健康科学部, 教授 (50756856)
田中 健一朗 大分大学, 福祉健康科学部, 助教 (80772988)
頭山 高子 大阪歯科大学, 医療保健学部, 准教授 (10826671)
木村 有子 昭和大学, 保健医療学部, 講師 (50758901)
柴田 由美 昭和大学, 保健医療学部, 講師 (20759732)
小田島 あゆ子 新潟大学, 医歯学系, 助教 (80760131)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | フレイル / オーラルフレイル / 社会参加 / フィットネスクラブ / 口腔がん / ソーシャルキャピタル / 口腔機能 / 身体機能 |
研究実績の概要 |
本研究は①「社会参加」からみた介護予防・日常生活支援総合事業の評価と阻害要因の解明、②「自分らしく生きる」という視点から「社会参加」の意義と課題の解明、③口腔機能障害の重症度と社会参加の関連と要介護状態の重度化のリスクの解明、の3つの学術的問いを立て、健康・フレイル・要介護の全ステージにおける「社会参加」に関する意義と課題を多角的に解明することを目的としている。 65歳以上の地域住民とフィットネスクラブ高齢者会員を対象に質問紙調査と理学療法士による身体機能評価と歯科衛生士による口腔機能評価を行った。J-CHSによりフレイル傾向の有無別に2群に分け,各要因との関係を分析した.二項ロジスティック回帰分析により対象者の属性要因を調整した結果,口腔機能・食習慣では,舌口唇運動機能低下,「誰かと食事をする機会なし」がフレイル傾向と有意に関連していた.心理的要因では,健康関連QOL(SF-8)の身体的健康QOLサマリースコアと生活満足度Kの低値が、社会的要因では,経済状況(苦しい),社会参加(週1回未満),「情緒的サポート提供なし」が有意に関連していた. 65歳以上の口腔がん患者を対象に質問紙調査では、口腔がん患者の85.4%がフレイルまたはプレフレイルに該当した。口腔がん患者の58.0%が外出頻度の減少していた。社会参加が1週間に1回未満の場合には,要介護になる可能性が高いと報告されている。社会参加とフレイルの関連に有意差はなかったが、社会参加が「週1回未満」はフレイルで83.3%、健康でも71.4%あった。しかし、週1回未満の患者の約6割は地域づくりの活動に参加したいと考えていた。つまり、社会参加の意欲があるが、社会参加に繋がっていない現状が明らかになった.普通食を食べることが難しくなった口腔がん患者の地域参加を促すための地域づくりの必要性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナ感染症の影響に調査が延期となり繰越申請を行った。データ収集が遅れたため、分析や論文投稿による公表が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度は同じ対象者への追跡調査を実施する。2019年度の分析と平行して2019年度と2021年度の調査の比較を行う。
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