研究課題/領域番号 |
19H01733
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
白井 詩沙香 大阪大学, サイバーメディアセンター, 講師 (30757430)
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研究分担者 |
福井 哲夫 武庫川女子大学, 生活環境学部, 教授 (70218890)
吉冨 賢太郎 大阪府立大学, 国際基幹教育機構, 准教授 (10305609)
中村 泰之 名古屋大学, 情報学研究科, 准教授 (70273208)
宮崎 佳典 静岡大学, 情報学部, 教授 (00308701)
古川 雅子 国立情報学研究所, 情報社会相関研究系, 助教 (20617287)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | eラーニング / 学習支援システム / ラーニングアナリティクス / 数学教育 / 教育工学 |
研究実績の概要 |
2021年度は,数学チャットアプリやLearning Management System(LMS)および講義動画字幕生成・検索システムのリッチテキストエディタで使用している数式入力インタフェースの改善,リッチテキストエディタのパフォーマンス実験に向けた予備実験,講義動画の字幕データセットの構築に取り組んだ。 数式入力インタフェースの改善では,本実験に向けて数学チャットアプリとリッチテキストエディタで共通して利用している数式入力インタフェースの改善を進めた。具体的には,数式履歴一覧の表示機能の追加,数式要素の入力辞書の更新,PC・タブレット利用時のインタフェースのフローティング形式への変更等である。また,変換候補に所望の数式が含まれなかった場合の逐次変換の手続きについても改善した。 続いて,改善した数式入力インタフェースをリッチテキストエディタのプロトタイプに実装し,パフォーマンス実験に向けた予備実験を行った。実験では,実験協力者である大学生11名を2群に分け,一方にはオープンソースのLMSであるMoodleの標準エディタであるLaTeX形式の数式エディタ(テキストベース入力方式)を,もう一方には提案するリッチテキストエディタを使い,3種類の数学文書を入力してもらった。その結果,テキストベース入力方式と比べて,提案するリッチテキストエディタでは1.8倍速く数学文書を入力できることを確認した。 また,字幕データに含まれる数式推定モデルの構築に向けて,2021年度は研究分担者が担当する「微分積分」の授業の講義動画を対象に,字幕データセットの構築に取り組んだ。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2021年度後半にリッチテキストエディタのプロトタイプについては予備実験が行え,有効性を確認することができた。しかし,新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い,当初計画で予定していた数学チャットアプリおよびリッチテキストエディタの本実験は行えておらず,学会発表などが持ち越しとなっている。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度は,2021年度の予備実験の結果を踏まえ,数式入力インタフェースおよび実験の最終調整を行うとともに,新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い延期していた数学チャットアプリおよびリッチテキストエディタの本実験を行う。また,2021年度に構築した字幕データセットを用いて,字幕データに含まれる数式推定モデルの構築を進め,数式に対応した講義動画自動字幕生成システムのプロトタイプを構築する。
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