研究実績の概要 |
日本心理学会、日本社会心理学会の年次大会ごとに作成される大会報告論文集のメタ分析を行うためのコーディングの準備を進めた。統計的メタ分析を行うために必要とされる統計量の記述された報告が十分に揃っている分野を特定するために、まず、学会報告においてどの程度の統計量が報告されているか調査(プレコーディング)を進めた。研究メンバーによる複数回の試験的プレコーディングを行い、さらに研究補助者2名による試験的なプレコーディングを経て、2013年ならびに2018年の日本心理学会および日本社会心理学会の大会発表論文を対象としたプレコーディングを開始した。 直接的追試研究を進めた。Nairne (2008)の適応的記憶について、被験者内デザインでの追試実験を4研究室合同で実施しネガティブな結果を得た。配偶者選好における性差(Buss, 1989など)について事前審査つきの追試研究を実施した(平石ら, 2019)。協力行動におよぼす環境的宗教プライミングの影響について,Pichon, Boccato, Saroglou (2007) の概念的追試を行い日本社会心理学会にて発表した(樋口・吉野, 2019)。本研究に先立つ科研費プロジェクト(15K13122)により進められてきた直接的追試研究も含め、国際学会にて報告した(Hiraishi, Higuchi, Fujishima, and Mirua, 2019)。 その他、日本社会心理学会第60回大会(立正大学品川キャンパス)における自主企画ワークショップの開催、第3回犬山認知行動研究会の共催の他、心理学評論62巻3号における事前登録・事前審査による追試特集号の編集に関わった(三浦, 2019)。
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