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2022 年度 研究成果報告書

LHC鉛原子核衝突:フォトンで探る極初期状態(initial stage)

研究課題

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研究課題/領域番号 19H01928
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分15020:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する実験
研究機関広島大学

研究代表者

杉立 徹  広島大学, 先進理工系科学研究科(理), 名誉教授 (80144806)

研究分担者 中條 達也  筑波大学, 数理物質系, 講師 (70418622)
三好 隆博  広島大学, 先進理工系科学研究科(理), 助教 (60335700)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードクォーク物質 / フォトン物理 / ALICE実験 / クォークグルーオンプラズマ / QGP
研究成果の概要

LHC第2期衝突実験最終年に収集した高統計データ解析を始動するも、TPC検出器飛跡データの歪みが発覚した。補正作業と並行してフォトン物理解析を構成する複数の測定法(PHOS,EMC,DCAL,PCM)による比較検討を遂行した。予備的結果ではあるが、鉛+鉛原子核衝突@5.02TeV/Aが発する単光子エネルギー分布を国際会議にて初めて公開した。原子核衝突極初期を解明する超前方検出器FoCalの開発を展開した。7カ国から成る共同研究組織のなかでもわが国大学チームは主導力を発揮した。国内外理論研究者との議論を通して、量子多体系を支配する非線形・非平衡物理を切り開く一端を担った。

自由記述の分野

高エネルギー原子核物理学実験

研究成果の学術的意義や社会的意義

高エネルギー原子核衝突が創る高温物質の探求はLHC加速器実験2期10年を経過した。2009年初衝突以来、様々な知見を明らかにしてきた。その物質は単光子を熱輻射した。熱力学的平衡に達した熱源が存在し、ハドロン存在限界温度を越えるクォーク物質であることを証した。その探求は非摂動的QCDの振る舞いを理解するに留まらず、自発的対称性の破れた量子場という自然の核心的概念に結びつく。高エネルギー実験は極度にグローバル化した分野である。研究者は国籍問わず緊密に連携した共同体を立ち上げ、そこに掲げた目標に向けて日々議論し行動する。近年の事象はその基盤を奪った。私たちは強くその回復に努力する。

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公開日: 2024-01-30  

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