実運用される蓄熱井戸に対して、距離27m(観測井1)と40m(観測井2)の地点に、観測井を構築し、水温の計測を実施した。観測井は冬期に冷水を蓄熱する熱源井戸から離隔して設けており、2019年度の冬期から2021年度の冬期までの3年に渡り、冷水を帯水層内に蓄熱する際の、周囲への冷水塊の広がり状況を水温変化として観測しデータを蓄積した。三次元熱流動シミュレーションによる水温計算値と観測井における水温測定値を比較することにより、両者が一致するときの熱流動パラメータを探索し、帯水層厚さ、地下水流速、熱分散長を同定した。また、数値計算により、熱源井戸周囲の水温分布を推定した。
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