機械的粉砕により微粒子化したバナジン酸ビスマス光触媒の表面には欠陥に由来する多数のトラップが形成され活性は著しく低下するものの,アニール処理により表面再構築することで活性は粉砕前の試料よりも向上した。また,還元力の乏しいペロブスカイト型に助触媒能の無い金属イリジウムを担持すると銀イオンを酸化剤に用いた犠牲的酸素生成に対する活性が顕著に向上することを見出した。種々の解析の結果,金属イリジウム担持により光励起電子の還元力が向上し,銀イオンの還元反応が促進されたことが酸素生成の高活性化の要因であることが分かった。
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