研究課題/領域番号 |
19H03057
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41010:食料農業経済関連
|
研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
千年 篤 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (10307233)
|
研究分担者 |
山田 祐彰 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (60323755)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | アグロフォレストリー / ブラジル・アマゾン / ガーナ / 持続可能な農業システム / 進化経済論的アプローチ / カカオ |
研究成果の概要 |
ブラジル・アマゾンで開発された遷移型アグロフォレストリー(SAFTA)の発展経路の特徴を検証した結果、基点となる1970年代前半までに形成されていた農業者の経営志向、植物資源ストック、制度的基盤等がSAFTAの発展を支えていたこと、発展を促す原動力となったのは所得の増加・安定化に資する経済的誘因であったことが示された。一方、ガーナにはSAFTA導入の素地が存在するが、植物資源ストックや制度的基盤が十分でないため、種々の混植作物が組み合わされた営農の導入は難しいと評価された。アグロフォレストリーの意義は複合経営の利点をいかに発揮できるかにかかっており、持続的経営の成立には経済的妥当性が鍵になる。
|
自由記述の分野 |
農業経済学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、研究蓄積が十分ではない内発型アグロフォレストリーの発展経路についてブラジル・アマゾンの事例分析により明らかにした。この結果とガーナを対象にしたアグロフォレストリー導入の可能性についての分析結果をもとに、熱帯発展途上国にアグロフォレストリーが導入・定着するには経済的誘因が存在するかが鍵となり、そのためには導入に伴うリスクを軽減させるとともに、農家の創意工夫や努力に対して十分な報酬が期待できる仕組みの構築が求められること、具体的には、導入混植作物を原料とする農産加工場の設置や異業種企業/機関との連携など付加価値化・販売先を保証する措置が必要になることが示された。
|