葉緑体は、数千の葉緑体蛋白質が正しく葉緑体内へ運ばれることにより維持される。この輸送は外包膜と内包膜の蛋白質膜透過装置、TOCおよびTICと、Ycf2輸送モーターによって行われている。これらメガコンプレックスがどのように連動して葉緑体蛋白質をサイトゾル側からストロマ側まで輸送しているのかについては、個々の複合体の立体構造レベルの情報が得られておらず、多くが未解決の問題として残されている。本研究では、どの材料が、構造解析に適したサンプルか、デタージェントの種類や塩濃度などの可溶化条件、タグ精製用の樹脂の検討、アフィニティ精製前の前処理ステップの効果、最終濃縮方法、などについても検討を進めた。
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