研究課題/領域番号 |
19H03256
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44040:形態および構造関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
小林 一也 弘前大学, 農学生命科学部, 教授 (50360110)
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研究分担者 |
関 まどか 岩手大学, 農学部, 助教 (20700488)
坂元 君年 弘前大学, 農学生命科学部, 准教授 (50361465)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 核内受容体 / プラナリア / カンテツ / 脂溶性リガンド |
研究成果の概要 |
プラナリア有性化必須遺伝子として核内受容体遺伝子Dr-nhr1が同定され、この機構は寄生性扁形動物にも保存されていると予想された。本研究では、(1) Dr-NHR1受容体脂溶性リガンドの同定、(2)寄生性扁形動物カンテツでのDr-nhr1オルソログの同定を目指した。研究項目(1)では、核内受容体Dr-NHR1の脂溶性リガンド候補物質を検証する実験系を構築することに成功し、候補物質となりうる脂溶性化合物を7種同定することができた。研究項目(2)ではカンテツの無性世代であるミラシジウムから有性世代の初期段階であるNEJへ変態時急激に発現が上昇するDr-nhr1オルソログ候補遺伝子を3遺伝子得た。
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自由記述の分野 |
発生・生殖生物学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
一見まったく異なるように見えるプラナリアとカンテツの生殖様式転換現象であるが、本研究によってプラナリアと吸虫カンテツに共通した分子機構として核内受容体Dr-NHR1の関与がより強く示唆された。系統的にプラナリアが寄生性扁形動物の起源であることを踏まえると、プラナリアにおいて獲得された生殖様式転換機構が寄生性扁形動物の繁栄の原動力となっているという生物学的にユニークな仮説を提唱できる。その成果の先には世界規模で問題となっている吸虫類による健康被害の軽減に利用できるという社会への波及効果がある。
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