私たちの眼球に入射した映像は、まず網膜の神経回路により受容、処理される。この網膜神経回路を構成するニューロンとグリアはサブタイプを含めると約70種類以上に及ぶ。また、網膜視細胞にはシナプスや繊毛が発達し、視覚情報の取得に重要な役割を果たしている。近年、網膜においてエピゲノム変化の網羅的解析が進み、網膜細胞の多様性を確立する過程には、クロマチン状態の変化を伴うことが解明されつつあるが、その制御因子やメカニズムの実体の解明は進んでいない。本課題では脊椎動物モデルを用いて網膜におけるエピジェネティック制御機構の解析を行い、中枢神経の発生と機能に重要なメカニズムの解明を目指す。
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