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2021 年度 研究成果報告書

αGlcNAcによる胃分化型癌の制御機構

研究課題

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研究課題/領域番号 19H03441
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分49020:人体病理学関連
研究機関信州大学

研究代表者

中山 淳  信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (10221459)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード糖鎖 / 胃発癌 / 炎症 / 遺伝子改変マウス / ヒト分化型胃癌
研究成果の概要

αGlcNAcによる胃分化型癌発生の制御機構におけるIL-11とMUC1の関与について検討した。IL-11については、野生型マウスのIL-11受容体にαGlcNAcが結合し、またA4gnt KOマウスでは野生型マウスと比較してSTAT3のリン酸化が亢進していることを提示した。また、ヒト胃分化型癌の8%の症例で癌細胞におけるαGlcNAc陰性かつリン酸化STAT3陽性を確認した。一方、MUC1についてはA4gnt KOマウスの癌化にMUC1が積極的に関与している可能性を示す知見は得られなかった。以上より、胃分化型癌発生制御機構の一つにIL-11を介するSTAT3のリン酸化抑制が示された。

自由記述の分野

人体病理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究により胃腺粘液におけるαGlcNAcの消失はIL-11シグナルの活性化を促進することで分化型胃癌の発生に結びつく可能性が示された。糖鎖による胃癌抑制機構についての知見は未だ乏しいことから、本研究成果は糖鎖病理学分野においての学術学的意義がある。またA4gnt KOマウスの胃分化型癌発生にはSTAT3の活性化が関連することが示唆され、さらにヒト胃分化型癌でも癌細胞におけるαGlcNAc陰性かつリン酸化STAT3陽性例が確認できた。この結果は、分化型胃癌の治療戦略として、IL-11/STAT3経路の阻害が有効である可能性を示している。

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公開日: 2023-01-30   更新日: 2023-03-23  

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