研究課題/領域番号 |
19H03502
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高折 晃史 京都大学, 医学研究科, 教授 (20324626)
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研究分担者 |
村川 泰裕 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, チームリーダー (50765469)
白川 康太郎 京都大学, 医学研究科, 助教 (80728270)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | APOBEC / がん / クローン進化 / ゲノム変異 / シチジン脱アミノ化 / C-to-T変異 |
研究成果の概要 |
1.骨髄腫臨床検体を用いたシングルセル解析からA3Bが細胞周期依存性に一部の腫瘍細胞で一過性に過剰発現することを発見した(Hirabayashi, BBRC, 2021)。2.骨髄腫細胞株中の内在性A3Bの結合蛋白群を質量分析で同定した。これらはスプライシング複合体の構成因子であり、そのうち転写因子であるILF2がA3Bと結合し脱アミノ化酵素活性を正に制御していることを発見した(Kazuma, Sci Rep 2022)。3.CAGE法による骨髄腫細胞株、骨髄腫臨床検体16例の転写ネットワーク解析を行い、3237の新規エンハンサーを含む6735のエンハンサーを同定した(未発表)。
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自由記述の分野 |
血液学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
APOBEC3Bの過剰発現は多くのがんで共通しており、APOBEC3Bの酵素活性がその遺伝子変異の根源にあることから、本研究で得られた知見は多くのがんで共通のメカニズムである可能性がある。さらに、その活性阻害により、多くのがんのクローン進化を抑制することができれば、APOBEC3B脱アミノ化酵素阻害剤を従来の化学療法と併用することにより、治療抵抗性や遠隔転移を抑制し、従来の抗がん剤の成績を向上させる新たな治療法の開発につながる可能性があり臨床的にも極めて重要である。
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