私たちの体内では、何らかの外的要因等の影響を受け、プリオンの増殖が制御されているものと考えられるが、その機構は不明である。申請者は、食品添加物等として日常摂取しているセルロース誘導体(CE)が、プリオン病に対して長期間にわたる優れた発病抑制効果を発揮することを発見した。CE効果には明瞭なマウス系統差がある。感受性の異なるマウス間においてゲノム解析やプロテオミクス解析を行って、感受性に影響する宿主因子を探索した。その結果、gmfb遺伝子並びに近傍遺伝子の多型が、CE感受性のゲノムマーカーであることを解明した。
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